山崎豊子

【沈まぬ太陽-会長室編-】山崎豊子

沈まぬ太陽-会長室編- 上沈まぬ太陽-会長室編- 下
御巣鷹山事故の事故を受け、国民航空のトップが刷新される。
総理大臣からの懇請をうけて、新しく会長となった国見は、空の安全の確立を誓うが…

全巻読み終わって、小説としての評価は難しいと感じた。
山崎氏は、膨大な取材を行い、事実に基づいて創作したと明言している。
また、登場人物の多くに実在のモデルがいることもあり、
著者が、あらゆる部分で気を遣って執筆していることが伺えた。
このため、小説としての展開は、ラストでモデル不在の人物によって、わずかに動きがある程度。
何が起きたかを伝えることが、中心に据えられている。
主人公・恩地の側に立って創作された作品であることは念頭におくべきだが、
これだけの取材をこなし、訴訟などのリスクを負いながら、この事故の背景を追った著者に感謝したい。
(2008.11月13日読了)

【アフリカ編】のレビューはこちら ・ 【御巣鷹山編】のレビューはこちら

山崎豊子

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【沈まぬ太陽-御巣鷹山編-】山崎豊子

沈まぬ太陽-御巣鷹山編-
東京航空交通管制部のレーダーが異変を知らせる、最初の場面。
圧倒的な臨場感を感じさせる文章に、さすがだな、という気持ちに混ざって、
当時ニュースを見ながら感じた恐怖感がよぎる。

「事実に基づき、小説的に再構成した」と、著者の断り書きがある。
異常発生から墜落までの経過の分析、事故後のボーイング社の対応など、
改めて知る部分も多かった。

ただ、登場人物が善と悪に二極化し過ぎているのでは、という疑問が。両者をより真実に近いかたちで描いた方が、この事故の重みを伝えることになったのではないだろうか。
また、前編【アフリカ編】で取り上げた労使関係については、この事故の原因として大きく関わっていたはずなのに、ここではほとんど取り上げられていない。整備員・乗員らの事故当時の勤務状況などに触れてほしかったので、やや残念。次の【会長室編】にこの部分が書かれていることに期待。
(2008.10月25日読了)

【沈まぬ太陽-アフリカ編-】のレビューはこちら

山崎豊子

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【沈まぬ太陽-アフリカ編-】山崎豊子

沈まぬ太陽-アフリカ編- 上沈まぬ太陽-アフリカ編- 下

国民航空NALのエリート社員・恩地元は、
労働組合の委員長をなかば押し付けられるかたちで任命された。
空の安全を確実なものにする…
正義感の強い恩地は、それが実現できる職場環境を要求し、ストを決行。
それが社のトップの反感をかうこととなり、中近東のカラチ・テヘラン、ついに同社の乗り入れがないアフリカ・ケニアのナイロビまで、まるで流刑であるかのように、僻地勤務を強いられる。

こんな露骨な嫌がらせはないだろうな、と思いながら読んだ。
ところが、この人物にはモデルがいて、実際にこの小説通り、僻地を転々とさせられていた。
日本を代表する航空会社の不条理と腐敗。 これが次の「御巣鷹山編」につながるのか…

それにしても、現在にいたっては、労働組合活動すらなくなり、ワーキングプアと呼ばれる人が増えていくばかり。 労働組合も必要だな、と考えてしまいますね。
(2008.10月15日読了)

山崎豊子

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【華麗なる一族】山崎豊子


【華麗なる一族 (山崎豊子)】
華麗なる生活は、あまりに現実離れしていて、SF?てな印象でした。
今まで、「振込み」「引き出し」「各種支払」「預金」くらいでしか、縁のなかった銀行…
銀行って、そういうことをする機関だったんだー。 ということを教えてくれた小説。

山崎豊子

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