桐野夏生

【OUT】桐野夏生

OUT
東京郊外の弁当工場。鬱屈した日常を送る夜勤パートの主婦4人。
このうちのひとりが衝動的に夫を絞殺、他の3人が遺体をバラバラにして捨て、証拠を隠滅する。
この事件が、17年前の猟奇殺人犯の奥底に眠る願望を呼び覚ます引き金をひいた…

犯罪シーン以上に暗い気持ちになる、夜勤パートの人々の鬱屈した日常。
出口の見えない生活から逃れようとする主婦たちが、泥沼にはまりこんでいく。
主婦4人組バラバラ殺人だけでも成り立つのに、他の事件と絡んでいく展開が、
どこまでいくのか、まるで先が見えず、手に汗を握る。
OUT - この閉塞感から逃れられるのか。
中高年の女性は、最後はものの見事に過去を捨てちゃいますね、
篠田節子の【逃避行】然り。
(2008.11月18日読了)

桐野夏生

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【顔に降りかかる雨】桐野夏生

顔に降りかかる雨
親友のノンフィクションライターが、暴力団がらみの1億円をもって失踪。
親友の恋人・中古販売業者の成瀬とともに、インテリやくざの親玉・上杉から、
失踪の片棒をかついでいることを疑われ、行方を捜せと脅される。期限は1週間。
ヒロイン・村野ミロは、親友の身の回りを調べるにつれ、闇の世界を覗いていく。

オーソドックスなハードボイルド。
ボンテージ、SM、死体愛好家、ネオナチ… と、暗い世界が広がっていく。
気を持たせるエピソード、謎めいた人物たち、話が展開するテンポもいい。
桐野氏のデビュー作。 新境地というものはないけれど、読み応えは充分。
(2008.10月18日読了)

桐野夏生

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