海堂尊

【マドンナ・ヴェルデ】海堂尊

マドンナ・ヴェルデ
桜宮市に住む山咲みどりは、結婚後まもなく夫を喪い、ひとりで娘を育ててきた。
その娘は、東京で産婦人科医として働くようになり、今は独り暮らし。
趣味の俳句を楽しみながら、静かで穏やかな日常を送っている。
そんなある日、娘から代理母として、自分の子どもを産んでほしいと頼まれ。。。

娘の名前は、曾根崎理恵。
これは【ジーン・ワルツ】のもうひとつの視点での物語。
あくまで医者の立場から代理出産を扱う理恵に対して、違和感を持つみどり。お腹の双子の幸せを願いながらも、娘・理恵の母親としての資質に疑問を感じ、葛藤しながら、出産というタイムリミットに突入していく。

「代理母」というやり方はあまりに不自然な気がして、懐疑的になってしまうのですが、
この話を読むと、もっと真剣に考えなければいけないところにきたのかと考えさせられます。
ところどころ、男性の感覚だなと思う部分もありましたが、AIと同様、医療の問題にしっかり向き合ってくれという、海堂氏からのメッセージを感じます。

読みながら、このときの双子のひとり、薫くんの【医者のたまご】で見せた、伸び伸びとした成長ぶりが浮かんできました。曾根崎伸一郎氏も、このときから、父親として、ヒトとして成長しています。
忍ちゃんのその後も知りたいなあ。
(2010.3月28日読了)

海堂尊

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【外科医 須磨久善】海堂尊

外科医 須磨久善
【チーム・バチスタの栄光】に登場した「バチスタ手術」。この手術を国内で初めて行った須磨医師の心臓外科医としての道のりが、海堂尊によって語られている。

『天から寵愛される須磨』という文章が、須磨医師のターニングポイントごとに出てくる。
現状をしっかり把握していることが、次のステップへの最良の選択に彼を導く。それはいつも意表をついたもので、安泰な将来を望むものではない。周囲をあぜんとさせながら、彼の選択は素晴らしい結果を生み出す。

海堂尊は、須磨医師に惚れちゃってるなー。
でも、天から寵愛を受けている面だけではないはず。
泥沼でもがいた姿も知りたくなる。
それだけの魅力を感じさせる人。ちょっとキザだけど。
(2009.1月28日読了)

海堂尊

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【極北クレイマー】海堂尊

極北クレイマー
舞台は、無計画な観光事業で破綻寸前の極北市。市立病院も累積赤字で風前の灯…。
道内の大学病院からやってきた今中外科医は、ヤル気を失ったスタッフたちと、ずさんな医療に愕然とする。冷たい目で見られながらも病院を立ち直らせようとする今中だが、コトは簡単には進まなかった。

そこに、一筋の光をもたらしたのが、厚生省から隠密で医師として派遣されてきた姫宮。
看護士としてはアレな姫宮ですが、医師としての能力は高かった。姫宮のブルトーザーのごとき改革で、病棟は清潔さを取り戻し、看護士たちもヤル気を見せ始める。
しかしその後も、唯一病院を支えてきた三枝産科医が、医療ミスを理由に逮捕されたりと、受難は続く。

破綻寸前の市の運営、産婦人科医の状況、地方病院の実態、どれもニュースで聞いたことがあるような題材。 あまりに寒すぎる今中医師を囲む状況が、現実とリンクするだけに辛くなってくるのだが、とことん正当な姫宮の改革によって、少しずつ立ち直る病院スタッフに救いがある。

三枝産科医の不当な逮捕劇に絡むジャーナリスト・西園寺さやかといい、まだまだ続きがありそうな…。 うーん、次は何が出てくるんだろう。 現実の政権交代とかも、物語に影響してきそうな気もしますが。。。
(2009.11月10日読了)

海堂尊

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【ジェネラル・ルージュの伝説】海堂尊

ジェネラル・ルージュの伝説
桜宮デパートの大火災。当時ICUの研修医だった速水は、たった一人で、次々と運び込まれるけが人に対応することに。
読みたかった速水の原点が描かれた、書き下ろし「ジェネラル・ルージュの伝説」。
他、海堂尊の年表、登場人物の相関図と作品の年表などなど、データが盛りだくさん!

あの作品に出ていた人物が、あっちこっちに顔を出し、
時間を遡って若き日のエピソードだったり、その後の成長した姿だったり…
もう、覚えきれない、アタマのなかが整理できない、、、
そんなときのお助けデータ・ブック。
図書館で借りて読みましたが、今後も海堂作品を読むにあたって、ぜひ手元に欲しい!
早めの文庫化をのぞみます!!
(2009.6月28日読了)

海堂尊

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【医学のたまご】海堂尊

医学のたまご
曾根崎薫くんは、中学1年生。やや落ちこぼれ。好きなものは漫画誌「ドンドコ」と歴史。
そんな薫くんが、隠れた天才児を探し出す「潜在能力試験」で、全国1位になる。
この試験は、世界的なゲーム理論学者であるパパが問題を作成したもので、
パパはうかつにも、作成中のテスト問題を、薫くんに試していたのだ。
注目されたあげく、文科省のエリート養成プログラムに組み込まれた薫くん。
天才中学生医学生として、東城大医学部の研究室に参加することとなり…

実験の成果を急ぐ教授。その巻き添えを食う、薫くんと研究室の下っ端学生たち。
研究室というところは、どこでも、成果の発表と研究費の獲得に汲々としているのだろう。
中学生・薫くんを通してみた、医学の現場。
その実験は何のため?その成果はだれのため?

曾根崎といえば、【ジーン・ワルツ】に出てきた、あの…。ということは、、、
子どもの成長は、あっという間ですね〜 って違うか。
(2009.6月18日読了)

海堂尊

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