伊坂幸太郎

【あるキング】伊坂幸太郎

あるキング
ファンタジー?寓話?
伊坂幸太郎が作風を変えたと話題の一冊。
これまで作品の舞台だった「仙台市」が「仙醍市」と名前を変えているのも気になる。

セ・リーグ万年最下位「仙醍キングス」の熱狂的なファンである両親のもと、
優秀な野球選手となるべく生まれ、成長した、山田王求。
王求は、ただのプレーヤーなどではない。「王」なのだ。
いばらの道を歩き、たどりつかなくてはいけない場所がある。
最後、彼はついにその場所にたどりつき、世界は動く。動いたことを意識する人は少なかったかもしれないが、確かに動かしたのだ。

『誰も読んだことのないような伝記を書いてみました』との伊坂氏の言葉通り、
初めて読むタイプの伝記でした。
魔女や怪物も登場し、ファンタジーかと思わせる内容ですが、著者本人が伝記というのですから、これは伝記に分類される…のかもしれません。
何を読んでいるのかよく分からないと思いながら、私はこの物語をとても楽しんでいました。
(2010.2月25日読了)

伊坂幸太郎

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【モダンタイムス】伊坂幸太郎

モダンタイムス
プログラマーの渡辺拓海は、他社の開発したネット上のシステム改良の仕事を請ける。
修正はごく簡単なものであるにも関わらず、前任者は、仕事を投げ出したまま、失踪していた。 不可解なプログラムに向き合ううち、それが特定のキーワードを検索した人間を特定するために開発されたものだと気づいた…

『播磨崎中学校 安藤商会 小林友里子』
検索した人間が、次々と制裁を加えられていくキーワード。 このシステムの裏側にはどんな事件の真相が隠されているのか。

【魔王】から50年。 国民投票によって憲法九条が改憲され、あたり前のように徴兵制が実施されている日本の話です。
漫画誌に連載されていたとのことで、サスペンス色が強い展開ですが、
確かに【魔王】の『考えろ、考えろ』を引き継いでいる内容です。
飛び込んでくる雑多な情報、システム化された社会、独裁者、アイヒマン…
同じようなことを感じている人は、意外と多いのかもしれません。

リンク情報: 【魔王】の面々。 井坂幸太郎もリンクなのかな?
(2009.8月28日読了)

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【陽気なギャングの日常と襲撃】伊坂幸太郎

陽気なギャングの日常と襲撃
【陽気なギャングが地球を回す】の続編。
銀行強盗の4人組は、それぞれの日常の中でも、やっかいな出来事に首を突っ込んでいる。
彼らの関わる小さな事件は、やがて関係をもちはじめ、
ひとつの大騒動へと広がっていく…

こじゃれた軽口の応酬が、さらにヒートアップ。
バラバラな事件が絡み合っていく展開も、存分に楽しませてくれる。
時代劇を思わせる勧善懲悪っぽいところあり、笑ってヒヤヒヤしてホロリとして、
読んだあとにスカッとできる、これぞ娯楽小説!!

口から生まれて、役に立つのか立たないのか、、、お騒がせな響野。
面白がっているのか、人助けをしたいのか、よく分からない久遠。
成瀬は、クールぶっているけれど、ネは寂しがりやなのか。
4人のなかでは最もフツーに見える雪子さんも、なんだかんだ曲者ですよね。
(2009.7月24日読了)

リンク情報: 響野の妻・祥子さんは【アヒルと鴨のコインロッカー】の椎名の叔母。
椎名も、響野をうさんくさいヤツと感じているようだ。

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【終末のフール】伊坂幸太郎

終末のフール
5年前の大混乱が、ようやく落ち着いたかに思える「現在」。
仙台北部の団地。住人たち一人一人が、平凡で幸せな「今日」の意味を探り続けていた。

相方のシカフが、『通常では有り得ない事態の上に日常が乗っています。その事態が何かを、書いてはいけないと思うのです。』などというものですから、あらすじが書けません ^^;

終末のフール/太陽のシール/籠城のビール/冬眠のガール
鋼鉄のウール/天体のヨール/演劇のオール/深海のポール

8つの短編、それぞれに語り手たちがいます。
明日も分からない世界、いろいろなものを失ってきた彼ら。
mixiの「伊坂幸太郎」コミュに「終末のフールの中で好きな話」というトピがありますが、
選ばれた話は、どれが一番ということもなく、さまざまです。
読んだ人の人生が、反映されるということでしょうか。
わたしは、屋上に櫓を建てるお父さんが出てくる「深海のポール」かな。
「終末のフール」で魔物をやっつけにいく兄貴にも、泣かされました。

ボクサーの苗場の『あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?』
登場人物それぞれが、この問いかけの答えになっているようです。
(2009.7月14日読了)

リンク情報:
あまり見つからなかったのですが、「鋼鉄のウール」のボクサー・苗場さん、【砂漠】のボクサー・阿部薫と、モデルが同じようですね。

伊坂幸太郎

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【魔王】伊坂幸太郎

魔王
システム・エンジニアの安藤は、ある日、自分の不思議な力に気付いた。
人に自分の念じた言葉を喋らせる、腹話術のような力。
日本の景気は悪化の一途をたどり、不穏な空気が少しずつ広がっていく。
そんな中、カリスマ議員・犬養の首相選出馬。力強い犬養の演説に夢中になってゆく人々。
犬養の影響力に、警戒を強めていく安藤。
『お父さん、魔王が今、僕をつかんでいるよ。』

「魔王」と「呼吸」の二部構成。「魔王」は安藤、「呼吸」は弟・潤也の話。
ちょうど衆院選の前に読み直したのですが、いろいろ考える部分が多いですねー。
『考えろ、考えろ、マクガイバー』ではないけれど。
老後を保障すれば、貯金を吐き出す人が増えて、経済がまわる、、、
「呼吸」での島の話ですが、こういう方向の政策がなぜ出ない?
同じようなことを考えている人も、結構いると思うんですがねぇ。
(2009.7月7日読了)

付足:安藤が空を飛ぶ夢の中でみる未来。これは【モダンタイムス】につながるシーンでもあるのですが、そこに出てくる「銃を頭に突きつけられながら、椅子に座り、テーブルに並んだナイフを手に取る、潤也の面影がある若者」 これが分からない。【モダンタイムス】にはこの場面はない。ストーリーには出てこないキラリの息子? 気になるなァ

伊坂幸太郎

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