古川日出男

【ベルカ、吠えないのか?】古川日出男

ベルカ、吠えないのか?
第二次世界大戦が始まろうとしていた頃、アリューシャン列島のキスカ島を一時的に占領した日本軍が撤収。3頭の軍用犬が取り残された。
「戦争の世紀」。過酷な時代を生き抜いた彼らの子孫たち。
これは彼らの物語であり、ただ一匹地球を見下ろした「ライカ犬」の、宇宙から生還した「ベルカ」と「ストレルカ」の子孫たちの物語でもある。
優秀な遺伝子をもつ彼らは、その能力で人間に尽くしながらも、ある時から人間を凌駕していく。
果てしなく続く彼らの物語に、ラストはない。
犬たちに「お前」と語りかける、人の感傷をはさまない硬質な文章。
徹底して「犬」を主体とした神話。
今までに読んだことのないタイプの小説です。
(2012.1月13日読了)

古川日出男

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