ヘンニグ・マンケル

【炎の謎】ヘニング・マンケル

炎の謎
夏休みのおすすめ本の棚で「ヘニング・マンケル」の文字が目に入り、あれ?と思って借りました。
モザンビークに住むソフィアは14歳。12歳の時に地雷で、姉・マリアと両足を失っている。
これから好きになる男の子を想像して、その子は両足が無いことをどう思うだろうか気になっている。勉強には自信があるけれど学校に通うお金も心配。キレイな顔とスタイルの姉・ローサが大好きだけれど、やっかむ気持ちもある。
母とローサと弟2人の家は貧しく、明日はどうなるのか不安がつきない。
これ以上悪いことは起きないようにと願うのに、そうはいかない。
明日食べるものにも不安な毎日だけれど「毎日一度は笑わないと生きているとはいえない」と、笑うネタを探しては笑い、隣にいる人を大切にしながら暮らしている。
この本のテーマは、さらに別の深刻な状況を訴えているけれど、ソフィアの語りは絶望と希望を繰り返しながら、自然だった。
息づかいが聞こえてくるような文章を読みながら、ソフィアたちに悪いことが起きませんようにと、心から願う。
この【炎の謎】はシリーズの2冊目、【炎の秘密】の続編にあたるそうだ。
この物語はフィクションであり、ソフィアは地球のどこかで今日も暮らしている。
今、何歳になっているんだろう。
(2010.9月8日読了)

ヘンニグ・マンケル

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【目くらましの道】ヘンニグ・マンケル

目くらましの道(上)
目くらましの道(下)

スウェーデンの歴史情緒豊かな地方都市・イースタの警察署。
ベテラン警部のクルト・ヴァランダーは、恋人と過ごす夏休みを心待ちにしている。
そんな初夏の夕暮れ、1本の通報で駆けつけた菜の花畑で、少女の焼身自殺を目撃。
ショックも覚めないうち、元・法務大臣が、背中を斧で割られ、頭皮の一部を剥ぎ取られた
凄惨な遺体で発見される。 3日後、さらに同じ手口による犯行の通報が…

一見、繋がりのない連続猟奇殺人の犠牲者に、
ヴァランダーを始めとする捜査陣は、犯人に近づこうと焦りを増す。
薄皮をはぐように見えてくる、犠牲者たちの背景。
犯人は、早い段階で明かされるが、後半スリルを増すストーリーに一気に読まされてしまう。

ヴァランダーをはじめとする、人物のエピソードの重ね方が上手い。
美しい森と湖、理想の社会福祉国家のイメージがある、スウェーデンの暗部に驚いた。
日本の警察小説とかなり異なる印象を受けるのは、国民性の違いなのか。

あと、本筋とは関係がないけれど、コーヒーを飲むシーンが、ものすごく多い。
5ページに1回は出てくるんじゃないかな。
朝起きて、出勤して、会議のとき、事情聴取をするとき、遺体発見の現場でも…
つられて、たくさんコーヒーを飲んでしまいました。

この【目くらましの道】は、シリーズ5作目とのこと。1作目から読んでみたい。

ヘンニグ・マンケル

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