C・N・アディーチェ

【アメリカにいる、きみ】C・N・アディーチェ

アメリカにいる、きみ

現在のアフリカが抱える問題を、登場人物ひとりひとりの物語として描いた、
表題作【アメリカにいる、きみ】を含む8編の短編集。

【ここでは女の人がバスを運転する】 この話がとても好き。
アメリカに移住した若い黒人男性が、思い描いていた生活との違いに失望するなかで、
通勤バスの女性運転手に一目ぼれして、少しずつ、今の生活に楽しみを見つけていく。
ほっと心が温まる話。

【アメリカ大使館】 これは、とても悲しい話で、
ジャーナリストの夫の反政府活動に巻き込まれて、3歳の息子を失った女性が、
アメリカ大使館に、難民としてヴィザを発行してもらいに行く場面を描いている。
しかし、彼女が本当に望んでいた未来は、アメリカでの「新生活」ではなかった。
彼女の幸せとは、いったい何だったのか…。

それぞれの人物の感情に向き合った物語は、ニュースでしか伝えられない出来事が、実際には、どんな影響をもたらしているかを教えてくれる。

C・N・アディーチェ

コメントをどうぞ  |  トラックバックURL:http://kalapanic.com/2008/04/post-1749.php/trackback