天命探偵 真田省吾 真田省吾は元警視庁の敏腕刑事・山縣に拾われ、彼の事務所で探偵をしている。 ある日、彼らは夢で殺される少女を助けてくれと中西志乃から依頼される。志乃は 交通事故で母と両足の自由を失って以来、人の殺される夢を見る。それが現実に 可能性はこれまで100%であるという。省吾は運命を変え、少女を救えるか? 以前、 【コンダ …続きを読む
ミステリ・ホラー
炎天のランナー/死の人工呼吸/眠りの恐怖/墜落/謎の食中毒/クリスマス・ランニング 総合病院に勤務する看護師の雅美と菜月は、マラソン大会で知り合ったランニング同好会の パーティーに誘われる。だが、そのパーティーで、スポンサーの男性がステーキを喉に詰らせ 死亡した。男性の年齢、歯が悪くステーキを咬むことが難しいこと、多量の飲酒したこと …続きを読む
呪眼連鎖 北海道郊外にある北見刑務所の四番保護房で、一ヶ月の間に二名の受刑者が死亡した。 弁護士の伊崎はその保護房を視察し、軍人の抜き身のサーベルが自分に振り下ろされる 幻覚を見る。逃げるように帰った伊崎だったが、右の視界に浮かぶ影が徐々に大きくなり、 北見刑務所から、四番保護房に関わった刑務官にも同様の症状が出ていると連絡が入る …続きを読む
高宗総合病院での一件の後、窪島が離島の医師となって三年が経とうとしてた ある日、島に狂犬病が発生した。日本は39年、狂犬病の患者はいない。誰が、 何のために持ち込んだのか?自らも狂犬に咬まれながらも、窪島は真相を追う。 だが、終結を迎えた時、窪島に向けられたものは・・・。 医師も同じ人間であるのに望まれるものは多く、なんて因果な職業 …続きを読む
ル・トリビュナル クイナのいない浜辺/銀の川の蜃気楼/奥津城に眠れ/笑うチャーチル ナカライなどの複数のカブァーを持つ書物狩人、ル・シャスール。旧MI5からの依頼は、 チャーチル卿の遺品の奪回だった。本の見返しに卿が記したメモを世に出したくないと。 依頼を達成したル・シャスールは、後日、今回の依頼に深く関わる書物偽造師の王者 ミ …続きを読む
「廊下が長すぎる」 高宗総合病院で増改築工事の設計図の検討がされた時、当時の 外科部長が、手術部と外科外来との距離に対し呟いた言葉である。異議は却下された。 十年が経ち、十二指腸潰瘍手術後の患者が長い廊下の途中に呼吸が止まり、数日後 死亡した。麻酔を担当した窪島医師は責任を問われるが、術後の容態から麻酔事故は 考えられなかった。複雑 …続きを読む
ル・ラビラント 書庫に入りきらぬ本/長い長い眠り/愛された娘/冷やしすぎた秘密 ベルンの山岳地方に向かうナカライの車の前に、一人の少女が飛び出した。少女を家に おくことにしたナカライは、少女と町に買い物に行きBMWに追われる。それを振り切って 帰った二人は、家が荒らされていることを知る。しかし、ナカライの所蔵する貴重な書物は 何 …続きを読む
プロローグ/神山グラフィティ/ラスカル3/シン・アイス/ホワイトクロウ オープンから間もなく三年、ホスト達の熱意に負け、『club indigo』は改装することになった。 高名なインテリアデザイナーに内装を依頼でき、エスニックムード満点のタイレストランでの 仮店舗も意外と好評。順調にリニューアルを迎えられると思っていたた晶たちだった …続きを読む
ル・シャスール 教科書に準拠して/神々は争う/Nの悲喜劇/実用的な古書 ニュー・ヨーク五番街、有名ブランドが並ぶ一角にある古書籍商の主人が殺された。 容疑者は姿を消した古書籍商の助手、第一発見者は客であるナカライという日本人。 ナカライと助手が「教科書」なるものについて交渉中に何者かに銃撃され、ナカライを 尾行していた警察もそれ …続きを読む
深夜のファミリーレストランで男の体が炎を噴き出した。 焼死体となった男の太ももには大型の犬によるものと思われる咬み傷があった。 その数日後、湾岸地帯で、やはり獣に襲われたと見られる殺人が起きる。 関連がありそうでいて、掴みどころのない事件を追う、音道貴子と滝沢のふたりの刑事。 女性と組むことに苦痛に感じる中年の刑事・滝沢と、そんな滝 …続きを読む
ゲーム制作会社に勤務する島汐路は、転落死した同僚を目撃し衝撃を受ける。八歳の時に 無理心中して崖から転落した両親の姿とを重ねたのだ。その夜、故郷の姉から電話が入り、 空港のパニック事故や女生徒が猟銃で同級生を射殺した事件などを聞き、事件の発生率が 高いことを調べた。そして、同僚と女生徒が、同じキャラクターグッズを身に着けていることに …続きを読む
流れ星のつくり方/モルグ街の奇術/オディ&デコ/箱の中の隼/花と氷 凜は酔っ払った道尾と真備を置いて、買い物に出かけた。そこで出会った少年は 彼の友人の身に起こった二年前の殺人事件の犯人が、どう逃げたかを凜に聞く。 戻らない凜を心配し、電話をかけてきた真備に凜は問う。(流れ星のつくり方より) 【背の眼】、【骸の爪】 に続く、真備・道 …続きを読む
pulp-town fiction 小学部六年生になった春、僕は十人目の死体の第一発見者になった。二年前の春には 九人目の死体を見付け、それは父さんだった。自殺と聞いたけれど、理由はわからない。 何故いつも第一発見者になってしまうのか、現場で見かけた革ジャンの男は誰か。春の 合宿に起こったこの出来事は、同室の柊さんや友人たちを巻き …続きを読む
pulp-town fiction 「いつか、お前の周りで誰かが<のっぺらぼう>を見るようになったら呼んでほしい」 兄が、姿を消す前に言った言葉だった。二十年が経ち、息子の彰が 「みんなの顔が <のっぺらぼう>に見える」と言い出した。兄に会わなくちゃ・・・。そして、駆けつけた 兄は、幼少の頃に住んだパルプ町で起こった不思議な出来事 …続きを読む
夏休み前の終業式。小学四年生のミチオは、クラスメートのS君の首吊り自殺を発見する。 まもなくミチオの報告をうけた警察と先生が駆けつけるが、S君の遺体は消えていた。 設定から凝っているサイコ・ホラー。あちこちに伏線が仕込まれています。 妙な違和感がつきまとうミチオの家族…。 ラストでその違和感がおぞましさに変わっていきます。 出だしが …続きを読む
パトリック・メルマン/マーカス・ダンスタン=原案 自らの喉にボールペンを突き刺し気道を確保、辛くも生き延びたFBI捜査官ストラム。 彼は、解決劇の英雄であるホフマン刑事こそが猟奇殺人犯・ジグソウの後継者では ないかと疑いながらも捜査から外されてしまう。一人ホフマンを追う、ストラム。だが、 彼自身のゲームも終わってはいないのだ。ストラ …続きを読む
鏡創士がひきもどす犯罪 鬱々と日々単調に工場で働く青年。償いのため軟禁生活を強いられ、殺されるのを 待つ家族。少女を見えない『奴』から護り続ける少年。入れ替わり進行する、三つの 物語に鏡創士が登場し、引き戻す。なぜピアノは沈んだのか。 なぜピアノが沈んだか、未だ?いえ原因はわかったのですが、世界が掴みきれず。 舞台装置は好きなだけに …続きを読む
新世界秩序 [NWO] ジウを追う歌舞伎町での捜査が連日続く中、新たな手掛かりを求めた東と美咲が 秋葉原にいた時だった。新宿東口で街頭演説中だった総理大臣を拉致、百台を 超える大型車両で封鎖した歌舞伎町の内部で殺戮を始めた、〈新世界秩序〉・・・ 彼らは総理大臣と歌舞伎町に残された一般市民の命と引き換えに、歌舞伎町の 治外法権を要求す …続きを読む
警視庁特殊急襲部隊 [SAT] 連続児童誘拐事件の主犯・ジウを追うため、取り調べを続ける東警部補と門倉 美咲巡査。だが、実行犯は〈新世界秩序〉という闇の存在を仄めかし自殺した。 一方、伊崎基子巡査部長は特進し所轄に異動したが、そこにはジウの影が・・・ 【ジウⅠ】 に続く、第二弾です。現行捜査と平行し、〈新世界秩序〉がじわじわと 過去 …続きを読む
警視庁特殊犯捜査係 [SIT] 都内で人質籠城事件が発生した。警視庁捜査一課特殊犯捜査係・門倉美咲巡査は 差し入れ役を担うが、人質と共に自身も傷を負ってしまう。犯人は、同僚の伊崎基子 巡査の活躍により逮捕されたが、碑文谷警察署管内で起った未解決児童誘拐事件 主犯は“ジウ”という名の少年だと自供したことにより、新たな展開を迎える。そし …続きを読む
蓮と楓は母親と死別し、再婚間もない義父と暮らしている。だが、義父は、母親の死後 暴力を振るい、仕事もしない最低の男だった。一方、辰也と圭介も父親の死後、実母の 死の疑惑を心に抱えたまま、再婚間もない義母と共に暮らしていた。そして、台風の夜。 二組の兄弟が雨の中で交差し、事件が動き始める。 【背の眼】、【骸の爪】の読了後、一年以上のご …続きを読む
児童館でボランティアをしている万里は、一枚の不気味な絵を拾う。その数時間後、 その絵を描いた児童が、絵と同じように轢死した。子供は、時に予知絵を描くという。 児童画研究者の広瀬と出会い、ある標識を息子の描く絵に見つけた万里は、広瀬・ 落合と児童画の研究を始めた。だが、数日後、落合は殺された。落合の子供も同じ 標識の絵を描いていたのだ …続きを読む
S精神病院に勤務する精神科医の榊は、事故死した前任者の患者を数名引き継いだ。 亜左美と及川の面接中の言葉から、前任者の死は五十嵐の書いた回想録に鍵がある のではないかと榊は疑う。が、五十嵐の担当医は院長であり、面会禁止患者であった。 首都国立博物館の学芸員・江間遥子は、父の遺品の手紙から収蔵品に贋作の疑いを 持つ。差出人の五十嵐は父 …続きを読む
大学入学を控えたある朝、安藤直樹は父の死を告げられた。自殺だった。 葬儀の前に入った、父の書斎でみつけたコンピューターの電源を入れると 真っ黒な画面に言葉が浮かび、会話が成立した。プログラムは〔裕子〕と 名乗り、直樹の妹になるという。このプログラムに意識が宿っているのか? 父は何故、自殺したのか?直樹は、謎を解き明かせるか。 何とも …続きを読む
1年前にこの世を去った、町の英雄犬レノをめぐり、最近おかしな事件が起きている… レノが霊となってかえってきたのだろうか。 噂が広がっていくなか、町の犬たちが、事件の解明に乗り出した。 犬って、ホントは、こんなこと考えて、こんなこともやっているんじゃない!?と 思わされてしまう。犬の描写がお見事!!! 夜中にこっそり犬たちが集結すると …続きを読む
THANATOSシリーズ、死神美樹と探偵真樹の第四弾です。 美樹、真樹、刑事の高槻と魚の世話をしている彼方は、国際観賞魚フェススティバルに 出かけた。案の定、客の一人が毒殺され、高槻も救急車で運ばれた。病院に付き添った 真樹の携帯に、美樹が誘拐されたと連絡が入る。毒殺の真相は?誘拐の真の目的は? 誘拐犯は生き残れるのか?美樹のため、 …続きを読む
キリスト教会で遺体が発見された。警視庁捜査一課強行班の刑事である大河内茂雄は、 現場に向かう。後頭部をひどく打ちつけられた一体と、祭壇の後ろで両手を切り取られた 一体。二人は《犯罪被害者家族の集い》に参加し、夕食を共にした後に殺害されていた。 調査に当たる大河内は、《集い》に参加していた中条弁護士が、少年の頃に猟奇殺人を 犯していた …続きを読む
夕化粧/ピカルディの薔薇/籠中花/フルーツ白玉/夢三十夜/甘い風/新京異聞 物書きになったおれに声をかけてきた青年は、到底病んでいるようには見えなかった。 星鑛司と名乗る青年は療養所暮らしの身で、リハビリテーションの一環に薔薇と人形を 作っているという。個展の後に誘われて大酒を飲み、療養所の薔薇園を見せたいと請わ れて療養所の客室に …続きを読む
反曲隧道/蘆屋家の崩壊/猫背の女/カルキノス/超鼠記/ケルベロス/埋葬虫/水牛群 おれは三十路を超えても、未だ定職に就けずにいるようなぐうたら。伯爵と綽名される 怪奇小説家とは無類の豆腐好きで、関西の豆腐を食い歩きに来た。福井近くを走って いると、学生時代に親密な関係があった秦遊離子が思い出された。最後の一線を越え ることなく小浜に …続きを読む
文化六年・正月興業の初日、火事の延焼により、江戸随一の芝居小屋・中村座が半焼。 焼け跡から、行李に入れられた男の死体が発見される。 身元不明の死体、下手人は一体誰なのか? その目的は? おりしも人気女形・荻野沢之丞の名跡が兄弟で争われるなか、 芝居小屋の人々の間に疑心暗鬼が広がる。 歌舞伎研究家であり、ミステリー作家でもある松井今朝 …続きを読む
妻と小学生の娘を乗せたバスが崖から転落。 妻の葬儀の日、一命をとりとめた娘が意識をとりもどした。 安堵する平介、しかし、娘の話す言葉は、妻・直子のものだった... 読ませ方がウマい東野圭吾にのせられて、読み進めていくのだけれど、 意識が入れ替わる超常現象と、バス事故の被害者の悲嘆が、噛みあわない。 30代の主婦の意識を持つ小学生とい …続きを読む
ニコチンと少年/オメガの聖餐/無垢の祈り/オペラントの肖像/卵男/すさまじき熱帯 独白するユニバーサル横メルカトル/怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男 客待自動車の運転手に長く仕えた道路地図帳。運転手は、ある客を乗せたことからシリアル キラーに変貌し、被害者の血で〈埋葬場所〉を彼に記していた。やがて運転手は急死、使命は そ …続きを読む
シリーズ十冊目にして初のまるごと一冊平山氏。氏の小説も好きなのですが、 実録恐怖譚も好きです。話の好みが似ているのでしょうから、当然でしょうが。 しかし、この手の実録集は実に多くの編著がありますね。頑張れ〜。 …続きを読む
慎重195cm体重105kgという巨体を持つ、小学生の義弟。その暴力に脅える 利一と祐二は、義弟の殺害を計画した。圧倒的な体力差に為す術もない二人は、 義弟殺しを村の外れに棲む河童に依頼したのだが、予想外の展開に。。。 第15回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞作品。 巨大な義弟殺害を、河童に依頼する。河童ぁ!奇妙なな世界が最後まで続き …続きを読む
黒い手帳/ハムレット/海豹島 久生十蘭は、戦後から昭和中期にかけ、ミステリーをはじめとする多岐にわたるジャンルで活躍した小説家。 私はこの作家を知らなかったのですが、去年読んだ有栖川有栖【壁抜け男の謎】、倉阪鬼一郎【活字狂想曲】のなかで「黒い手帳」が絶賛されていて、読んでみたくなりました。 どこぞの貴族のように気品に満ちた文体、広汎な …続きを読む
お母さまのロシアのスープ/コール/押入れのちよ/老猫/殺意のレシピ 介護の鬼/予期せぬ訪問者/木下闇/しんちゃんの自転車 時は現代、押入れにはちよ。表紙を見て頂ければ、およその察しはつくと思います。 リストラ同然に会社を辞めた主人公が、破格の安値でこの部屋に引っ越してきます。 表題作 【押入れのちよ】を含む、時に暖かく時にシュールな …続きを読む
前作【告白】で昨年注目度の高かった、湊かなえ氏の第2弾。 中学時代に起きた出来事で、心に深い傷を負っている2人の女子高生。 新しく仲間に加わった少女の、親友の自殺を目の当たりにしたという告白から、 彼女たちは「人が死ぬ瞬間を見たい」と願うようになる。 夏休み、2人は「死の瞬間」を求め、老人ホーム・小児病棟のボランティアに。 前作同様 …続きを読む
都内総合病院に外来受診した患者は、狂犬病が疑われICU管理となった。 深夜、その患者が急変、狂騒状態になり母親は頚動脈を食いちぎられて死亡。 その後、患者も多臓器不全で死亡した。これがすべての始まりだった――― 。 東京と出雲で発生した謎の感染症が感染爆発。死者は1,800万人と推定され、 政府の主要機関は札幌に移転した。謎の感染症 …続きを読む
長い影/鸚鵡返し/あるいは四風荘殺人事件/殺意と善意の顛末 偽りのペア/火村英生に捧げる犯罪/殺風景な部屋/雷雨の庭で 「これは火村英生に捧げる犯罪である」大阪府警本部に挑戦状が届き、 首を切り落とされた遺体が発見された。一方、有栖川は不信な電話を 受ける。関係の無いと思われた出来事が、やがて一つに解決される。 表題作を含む、八編。 …続きを読む
覆面作家・西村香を巡る、珍事件の数々。十編の連作短編集。 勝手にファンクラブをつくり、色紙やサインを欲しがる公務員。了解も得ずに 講演会を企画する図書館司書。小説を送りつけ、添削を迫る作家志望者。 熱狂的愛読者の要求は勝手にエスカレートし、やがて悲劇が起こる。 【「狂い」の構造】で解説されたイっちゃっている人達が沢山出てきます。 …続きを読む
THANATOSシリーズ、死神美樹と探偵真樹の第三弾です。 ここ五年ほどのこと。東京二十三区の観賞魚専門店には、おかしな噂があった。 黒ずくめの美少年が大型魚を好んで買っていく。彼が現れると、必ず誰かが死ぬ。 美大生で大型観賞魚専門店でアルバイトをしている浅岡彼方は、家庭の事情で 日給五万円だがヤバイ噂のある代議士宅で、アルバイトを …続きを読む
コンダクター 【conductor 】 ①管弦楽・吹奏楽・合唱などの指揮者。楽長。②案内人 公開が二週間後に迫った商業ミュージカル。体調不調を理由に演出家は降板し、 オーケストラを指揮するコンダクターは失踪した。そのオーケストラのフルート奏者 朽木奈緒美は毎夜の悪夢・・・大学のオーケストラホール、髑髏を持った男・・・に 悩み、心理カ …続きを読む
生活のため高校教師に甘んずる天才数学者・石神。 彼の一途な片想いが作り上げた、あまりにも切ない完全犯罪のシナリオ。 緻密に練られたトリック。推理小説としての面白さは、最近では群を抜いている。 「人に解けない問題を作るのと、その問題を解くのとではどちらが難しいかー」 天才数学者・石神と、天才物理学者・湯川の見事な頭脳戦。 そのシナリオ …続きを読む
返報者/マイノリティマジョリティ/チョコレートビースト/真夜中のダーリン 【インディゴの夜】 に続く、短編連作集第二弾です。 渋谷のホストクラブ 、『club indigo』に、今夜も新たな事件が持ち込まれる。 ナンバーワンホストの連続襲撃事件、塩谷の後輩編集者の失踪事件、 表題作・なぎさママの飲食店強盗事件、陰謀うごめくホストコ …続きを読む
3学期の終業式の日、中学1年生の担任教師が、今日をもって退職することを生徒たちに告げる。 1ヶ月前、彼女の4歳の娘が校内のプールで水死したという事故があり、 生徒たちは、退職はそのためなのか、と問う。 「愛美は事故で死んだのではありません。このクラスの生徒に殺されたのです。」 衝撃の告白。その後、章を追うごとに、彼女の本当の目的が明 …続きを読む
インディゴの夜/原色の娘/センター街NPボーイズ/夜を駆る者 「クラブみたいなハコで、接客するのはDJやダンサーみたいな男の子」 フリーライター・晶の一言から生まれた、渋谷のホストクラブ 、『club indigo』。 開店の段取りをつけた編集者・塩谷と、晶をオーナーに。金銭・ホストの管理は 完璧で、美形な敏腕マネージャー憂夜の助力 …続きを読む
【パラダイス・クローズド】 のTHANATOSシリーズ、死神美樹と探偵真樹の第二弾です。 真夏に起きた「グッピー凍死事件」を機に友人となった、美樹と柳瀬。生物部でイジメを受け 柳瀬が退部した経緯を聞いた美樹は、文化祭の生物部ブースでささやかな仕返しをするが、 爆発事件が発生する。犠牲者の一人は、生物部部長であり、真樹の彼女・月乃の …続きを読む
親友のノンフィクションライターが、暴力団がらみの1億円をもって失踪。 親友の恋人・中古販売業者の成瀬とともに、インテリやくざの親玉・上杉から、 失踪の片棒をかついでいることを疑われ、行方を捜せと脅される。期限は1週間。 ヒロイン・村野ミロは、親友の身の回りを調べるにつれ、闇の世界を覗いていく。 オーソドックスなハードボイルド。 ボン …続きを読む
探偵SUZAKUシリーズ 二十年に一度の祭りの生神役として律子が訪れた鬼介ガ島は、生神 『成子様』 を 祀る島だった。儀式と風習の中に、神罰を受けたという禰宜や太夫の謎の死が続く。 知らせを受けた朱雀十五は、因習深い孤島の連続殺人事件を解決できるのか。 横溝が入ったような、昭和初期の暗く因習深い孤島の連続殺人事件です。 神罰となれば …続きを読む
福岡市に住む保険外交員の若い女性が、携帯の出会い系サイトで知り合った、長崎市郊外の同年代の土木作業員によって絞殺される。彼女の遺体は国道沿いの崖の下で発見された。 この事件を巡る人間関係と、その内面を、じっくりと掘り下げている。 不実さゆえに逃げ延びることが出来る人間と、誠実であるがゆえに追い詰められていく人間。 ふたつの対照的な人 …続きを読む
文芸誌の編集部に異動した実藤は、退職した編集者の机から、未完の原稿「聖域」を見つけた。 異様な力をもつ作品に魅入られ、完成を渇望するが、作者の水無川泉の行方は分からない。 関わったものを破滅へと向かわせる、水無川泉。手を引くよう、忠告を受ける実藤だが、 作品の舞台である東北の地へと、水無川を追っていく… 東北の地で受け継がれてきた独 …続きを読む
いじめを受けていた伏見守は、連続殺人鬼が死んだという病院の地下室に閉じ込められた。 限界にきていた守が落ちていたメスを頚動脈に突きたてようとした時、突然に凄まじい力で 腕をつかまれ、耳元にべったりと唇を押し付けられた。「死ぬのか。死ぬのなら、軀を貸せ」 そして、凄惨な連続殺人事件がおこる。 かわいい表紙だったのでゲーム的な軽い話かと …続きを読む
雨宮ジンの仕事は、特異な才能を持ち優れた能力を発揮する人物に接触し、データを 転写する事だった。集められた脳内データは、別の施設でデータ・ベース化される。 仕事が終盤に入り、戸口フミがサポート要員として派遣されて間も無く、対象者が急死。 ジンは会社に呼び戻され、審問を受ける。ジンが接触した人物が、一年半で三人連続で 突然死していたの …続きを読む
ひとりの男が、ふらりと吉原の引手茶屋をたずね、お内儀に遊び方を教えてくれと頼む。 話が進むにつれ、男が行方知れずとなった「葛城花魁」のことを探っていることが分かり、 腹を立てたお内儀に、追い出されてしまう。 話はこの後、章立てごとに、吉原に関わるさまざまな人間たちが登場し、 男に語る話で、「葛城花魁」の謎を明かしていく。 各章とも語 …続きを読む
タックス・シェルター:経済実態のない行為を組み合わせて、税法上の所得を著しく 減少させる手法及びそれを目的とした商品のことをいう。脱税とは異なり、あくまで 法規定上では形式上合法とされる租税回避手法の一つ (わ、わからな〜い)。 誠実さだけが取り得の財務部長・深田道夫は、社長の隠し口座を任されていた。 だが社長が急逝してしまったこと …続きを読む
第一部「猿の左手」・幕間・第二部「残酷な揺り籠」からなる、犯罪学者・火村英生を 探偵役とするシリーズ第八長編です。願いを三つかなえてくれるが後がエグいという 有名な話「猿の手」が随所に効いています。このシリーズは、曇天の如くに空気が重く 感じる時があるのですが、これはさっくり読めました。他の方の書評に、火村の過去が 垣間見える箇所が …続きを読む
バンコクで生活していた寺崎修司は会社が突然倒産、一転命を狙われる身に。 一方、放浪生活を終わらせるため一発逆転、ヤクの密輸を決行した横尾悟。 そんな二人が出会い、ルーレットが回り出した。ゲリラ、悪徳警官、華僑の重鎮、 謎の美女。玉がどこに転がるかは、わからない。まさに、アジアン・ルーレット。 …続きを読む
自転車ロードレースには、勝つために走る「エース」と、 その勝利のためだけに、過酷なレースを走り抜く「アシスト」たちがいる。 その関係を描いた、青春ミステリー小説。 タイトル【サクリファイス】の意味は「犠牲」。 ガードとして前走させたアシストの横を抜けて、エースはゴールを目指し疾走する。 アシストは上位でゴールする体力は、もう残ってい …続きを読む
洒落たユーモアを交えた、軽いミステリなど。バラエティに富んだ16の短編集。 避暑地の別荘で、夏の午後を過ごすのに、うってつけの一冊。 …ですが、そんな贅沢なモノは持ってないので、炎暑の東京で汗をかきかき読みました。 「ざっくらばん」「キンダイチ先生の推理」「迷宮書房」あたりが、好きですね。 最後の「恋人」は、ナボコフの「ロリータ」を …続きを読む
鳥取の旧家・赤朽葉家は、代々製鉄によって財をなしてきた。 昭和20年代から、現代に至る赤朽葉家3世代の女主人を追って、物語が進められる。 舞台となる「紅緑村」は、終戦間もなくの頃、まだ独自の文化と神話の匂いを残し、地場産業である製鉄と造船で潤っていた。その後、時代の流れとともに、東京を頂点とした日本の地方の寂れた町のひとつになってい …続きを読む
表紙のタコがかわいくて、つい。 寄ってくるのは、殺される人間と死んでしまう人間と変態だけの死神体質の魚マニア・美樹と、 それらの事件を処理するため、地裁に通ううちに探偵になってしまった煙草アレルギーの真樹。 彼ら美少年双子はミステリ作家が所有する孤島の館へ向かう。そして、お約束の連続殺人へ。 第37回メフィスト賞受賞のデビュー作。離 …続きを読む
創造士・俎凄一郎 第一部 十五年前に失踪した建築家、俎凄一郎。狂気の潜む彼がグラインド・デザインした街は、 いずれも悪の種子をはらむ 「狂気と災厄の街」 となった 。 都市伝説と異様な事件の多い蒼馬市に、十年前に少年を轢き殺した太田が帰ってきた。 少年の位牌を探す太田の前に現れる、ヤクザの関口。毒殺事件に絡む、次期市長確実の 槙田佐 …続きを読む
出だしの事件のプロットと、「最後の陪審員」というタイトルから、 裁判がらみのサスペンスとして、面白かろうと思っていたら、期待はずれでした。 1970年代のアメリカの世相、特に南部の黒人に対する人種差別がどのようなものであったかを 知るにはいいテキストなのかもしれません。 ちょうど、これを読みはじめたとき、シカフとランチで会ったのです …続きを読む
疫病神・ヤクザの桑原保彦に、三度誑し込まれた建設コンサルタントの二宮啓之。 小遣い稼ぎのつもりで賭け麻雀の代打ちを務めた二宮であったが、それは大手運送会社の 利権が絡む接待麻雀 ― 運送会社の裏金・巨額マル暴対策費を巡る争奪戦の始まりだった。 二宮と桑原の大阪弁の応酬、特に 「二宮くん」 で始まる桑原の喋りは、とんでもないことへの …続きを読む
【背の眼】に続き、真備・道尾シリーズ2作目です。 200年の歴史を持つ仏所、瑞祥房。取材に訪れた道尾は、その夜、謎の言葉を聞き、 笑う千手観音を見る。そして、翌朝の繰り返す失踪。帰京した道尾は、瑞祥房で撮影した 額から血を流す鴉枢沙摩明王の写真を携え、真備霊現象探求所を訪れた。 前作に比べると、オカルト<ミステリーという感じですが、 …続きを読む
天狗伝説のある白峠で消えた子供達。作家の道尾は、白峠を訪れ霊の声を聞く。 一方、道尾の友人・真備が営む霊現象探求所には、背中に人間の眼が写り込んだ写真が。 それらは白峠周辺で撮影されたものであり、彼らは撮影後数日以内に自殺しているという。 道尾が真備を訪れたことにより、彼らと真備の助手・凜の三人は白峠で謎を解く。 この手の話は、粗筋 …続きを読む
警視庁の大迫警部が“座間味くん”と酒を酌み交わす時、終わった筈の事件が姿を変える。 【月の扉】の続編とまでは言い切れませんが、大迫警部と探偵役であった“座間味くん”が 再会し、事件を語ると謎が解かれてしまうという、いわゆる安楽椅子探偵もの短編連作です。 大迫警部が特殊犯罪担当のため、テロリストや過激派などが起こした物騒な事件ですが …続きを読む
小学6年生の夏休み一日目。 貴雄は、友人の「横田純」と、誰も来ない森の片隅の小屋で、捨てられた赤ちゃんを見つける。 赤ちゃんを「ロビン」と名づけ、育てはじめるが、「横田」は間もなく、引っ越していなくなってしまう。 途方にくれながらも、赤ちゃんを育て続けていた貴雄。 その結末は…… まるで、おとぎ話のような出だしだけれど、れっきとした …続きを読む
沖縄・那覇空港で旅客機がハイジャックされた。犯行グループの要求は、那覇警察署に 逮捕・留置された“師匠”を、午後十時半までに空港の滑走路まで連れてくること。迫る時間、 警察との駆引き、そして機内での殺人。極限の閉鎖状況の中、犯人探しが始まる。 本の題名に惹かれて図書館の探索で選んだのですが、いや〜久しぶりに小説として好き。 ネタバレ …続きを読む
殺し屋たちの「東京大戦争」。 決闘の場面は、ショータイム。派手な武器と殺人技。これでもかと噴き出す血しぶき。 謎解きも、こんなのアリ!? な感じだけれど、アリですね、この世界なら。 義理堅く、マジメで、クレージーな殺し屋たちに愛着が湧いていくる。 で、最後の最後、「夕陽はかえる」の一文に、ホロっときてしまう。 バカバカしくて、サービ …続きを読む
千年の時を経て、猿丸一族が隠し通してきた伝説の歌人「猿丸太夫」の真実の姿。 歌の中に暗号として隠されてきた秘密に、若き日の折口信夫が迫る。 「おく山に もみぢふみわけ なく鹿の こゑきく時ぞ 秋はかなしき」 「いろはにほへとちりぬるを…」のいろは歌。 誰もが知っている二つの歌を端緒に、謎解きが展開されていく。 「歴史の真実」「隠され …続きを読む
スウェーデンの歴史情緒豊かな地方都市・イースタの警察署。 ベテラン警部のクルト・ヴァランダーは、恋人と過ごす夏休みを心待ちにしている。 そんな初夏の夕暮れ、1本の通報で駆けつけた菜の花畑で、少女の焼身自殺を目撃。 ショックも覚めないうち、元・法務大臣が、背中を斧で割られ、頭皮の一部を剥ぎ取られた 凄惨な遺体で発見される。 3日後、さ …続きを読む
うをっ。シリーズ完結と知っていれば、読まなかったかも。 【花の下にて春死なむ】【桜宵】【蛍坂】に続き、そして完結の一冊。 三軒茶屋の路地の突き当たり、ビアバー“香菜里屋”には美味しい料理と 客の持ち込む謎解きを提供するマスター・工藤に惹かれ、常連達が集う。 キャラクター連作なので、そうそう終わらないと安心していたら、あれれ? 常連さ …続きを読む
大学の同級生だった4人の男女が、40歳を前に、Y島への3泊4日の旅に出る。 4人それぞれに、過去の出来事の中に「解き明かしたい謎」があり、 その謎解きを軸として話がすすむ。 「利枝子」「彰彦」「蒔生」「節子」 4人の登場人物の名前で章立てされていて、 それぞれの視点から、謎が語られる。 過去の出来事を他のヒトから聞いたとき、 「え〜 …続きを読む
周囲の信頼も篤い県警の警部が自首をするところから、話が始まる。 「3日前、自宅で妻の首を絞めて殺しました」 被疑者である元警部は、アルツハイマー症が進んでいく妻から「母であるうちに死にたい」と懇願され、咄嗟に首を締めてしまったと供述。嘘は見当たらない。 しかし、自首するまでの2日間の行動については、黙秘し続ける。 この空白の2日間の …続きを読む
華僑の若き総帥“華龍”、娼街育ちにしてEU経済界の女帝、某巨大財閥をバックに持つ米最大IT企業トップ、そして流浪の一日本人と覆面トレーダーの二人組…。混沌のネット経済界を制するのは誰か―?くせ者たちが火花を散らす、タイムリミットの頭脳戦。(「BOOK」データベースより) これだけ読んでも、ワクワクしてくる筋立て。 最後に明かされる、 …続きを読む
【クレオパトラの夢 (恩田 陸)】 【MAZE (メイズ)】の、主人公・神原恵弥が、その後、日本のH市で遭遇する事件が描かれた作品。 恵弥を気に入っていたヒトには、かなり嬉しい一冊。 【MAZE】ほど、ダイナミックな舞台ではないけれど、北国・H市の旅情あふれる描写が良かったです。 それにしても、製薬会社の研究員ってのは、タイヘンなお …続きを読む
最近、宮部みゆきが多いです。 娘が図書館から借りてくるので、あると読んでしまう。 さて、この本ですが、読み始めて、「あ…」と、 思ったら、読んだ記憶があるぞ? でも、ラストとかどうなったか、さっぱり覚えていない〜 で、再読となったのですが、 最後まで、面白く読めました。 こういう終わり方だったんだね! ほのぼのファミリードラマ。だと …続きを読む
アジアの西の果て、国境近くの荒野、ヒトが近づくことも稀な谷間の奥、 巨大な白い矩形の建物が、ある。 入り口は、ひとつ。中に入ると、一本の道が迷路のように続いているだけ。 かつて、その中に入った何人もの人間が謎の失踪を遂げており… その出だしが、たまらなくワクワクいたします〜 で、その建物の謎に挑む4人の若者が、という話。 最後、謎が …続きを読む
【クリスマス・プレゼント (ジェフリー・ディーヴァー)】 サスペンスの名手にして、どんでん返しの名手、 ジェフェリー・ディーヴァーの初の短編集。16編の「どんでん返し」が収録。 …続きを読む
【模倣犯 (宮部みゆき)】 ラストの迫力に、宮部みゆきは、やっぱりストーリーを作る天才なんだと納得。 主人公が、作られすぎているかな、とも思ったけれど、やはり面白かった。 …続きを読む



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