ー長編山岳サスペンスー 冬の中央アルプスで遭難した、男5人女2人のパーティー。 そのうちのひとり魚住稔が救助を求めて、猛吹雪のなか、下山してきた。 ともに救助要請のためにパーティーを離れた黒田真吾は、途中で倒れ、雪洞にいるという。 残り5人はテントのなかで、まだ体力は残っているとはいうものの、このまま吹雪が続けば、食糧も底をつきていく …続きを読む
文学・その他小説
図書館に予約したこともすっかり忘れた頃に届いた本。 どうして読もうと思ったんだっけと読み始め、、、 幼稚園の入園をきっかけに出会う、母親たち。 どの母親もごく普通の女性、子どもに対する考え方もきちんとしている。 それなのに「お受験」を前にして、彼女たちの気持ちは大きく揺れ、友人だと思っていた他の母親とすれ違うことで、しだいに攻撃的な …続きを読む
江戸時代、流通が発達するにつれ、 従来の中継しながら物品を届ける飛脚のなかに、 密書、大金を運ぶ「通し飛脚」が登場した。 通し飛脚は、長距離を速く走り抜く足を持つことはもちろんのこと、 荷物を狙われることも多かったため、抜け目のなさも要求された。 つばくろ越え/出直し街道/ながい道草/彼岸の旅 4つの物語に登場する通し飛脚の仙造、元 …続きを読む
新田次郎全集〈第6巻〉孤高の人 (1975年) ※古書なので画像ナシ 昭和初期の実在の登山家「単独行の加藤文太郎」の半生を小説化した本。 神戸の造船会社の研修生時代から山歩きを始め、めきめきと頭角をあらわした加藤は、会社員として限られた時間と資金のなか、単独行で冬山の難ルートを制覇していった。 分厚い本でもあり、いろいろな楽しみ方が出 …続きを読む
言わずと知れた、2009年最大のベストセラー。 ジャンルとしては、SFに分類されるのかも。 物語の核は、どこなんだろう? 手探りで読むうちに、BOOK2終了。。。 テーマは、宗教かもしれないし、ファシズムかもしれない、 いや、素直に、会いたい人にただただ会いたいという、その気持ちなのかも? 正直なところ「さっぱり分からなかった」。。 …続きを読む
マーク・ストランドは、1934年カナダのプリンス・エドワード島に生まれ、現在アメリカを拠点として活躍する詩人。 なるほど、小説というより散文詩といった方がしっくりする。 全14編の短編集。 表題作【犬の人生】は、前世が犬(コリー)だったという男の話。 ある晩、男は彼の妻に、犬として生きた人生で感じた自然の美しさを語り、犬として辛かっ …続きを読む
穂高連峰・前穂の東壁。小坂と魚津、ふたりの若い登山家が冬期未踏のルートを征服するべく、凍りついた岩壁を登っていた。一瞬。トップをとっていた小坂が落下、後ろでひかえていた魚津の視界から消えた。ふたりをつないでいたはずのナイロン・ザイルをたぐると、ザイルは無惨に切断されていた。 親友を失った悲しみ、切れないはずのナイロン・ザイルが切れた …続きを読む
国立伝染疾患研究所の研究員・永谷綾は、新型インフルエンザ対策を進めることに 信念を持って取り組んできた。上司であるウイルス部長の大田からの信頼も、厚い。 だが、厚生労働省の新型インフルエンザ対策の不備を追求した綾は、研究所を追わ れる。同時期に “弱毒型” インフルエンザが発生し、同省の対策の甘さが露呈した。 情報操作による感染の拡 …続きを読む
バイト先のトルコ料理店から帰ってみると、アパートの部屋はもぬけの殻。 家財道具一切合切を恋人に持ち逃げされた主人公は、実家のある田舎へと戻った。 実りの多い山、豊かな海、畑… 理想的な食材がそろう土地。 主人公の倫子は、ずっと嫌いだった母親をたよりながら、夢だったレストランを開業する。 映画【豚がいた教室】のレビューをあげたときに、 …続きを読む
東京郊外のさびれかけた商店街にある、昔ながらの店「谷島酒店」。 父と母、四人娘の谷島家の、ターニングポイントの1年間。 仲良しだった叔母の死、祖母の入院、変わり者の次女の作家デビュー、、、 家族が失くしていくもの、いつの間にか変わってしまう日常が、 四女・里々子を通して、じれったく、優しく、騒々しく描かれる。 うまくいくことばかりじ …続きを読む
一冊の本をめぐって起きる出来事をえがいた、9つの短編集。 思いがけない場所で出会う、かつて自分のものだった本。 口の悪い祖母から、探し出すよう頼まれた古い本。。。 本が、新たな出会いをもたらしたり、自分と向き合うきっかけとなったりする。 私には、そんなオチのついた小説のような事件はないけれど、 一冊の本がもたらしてくれる、不思議な巡 …続きを読む
幼い娘との公園めぐり、なかなか人の輪に入っていくことができない小夜子は、 娘を保育園に預けて、働きに出ることを決めた。 ようやく採用が決まった会社の社長は、同い年の女性。 快活で奔放な女社長に惹かれる小夜子だったが、 彼女にも、人間関係で苦い経験をした過去があった。 身近な悩みを語る小説って、やっぱり苦手かも〜と思いながら読んだので …続きを読む
似せ者(にせもん) / 狛犬 / 鶴亀 / 心残して 江戸時代の歌舞伎を題材にとった短編集。 一世を風靡した役者と、その華やかさに翻弄される人の姿が、 絶妙な匙加減で描かれている。 表題作「似せ者」は、一代目坂田藤十郎亡き後、 京に連れてこられたそっくりさんの旅芸人、二代目藤十郎の話。 似せ者として生きることを望まれた彼が、手に入れ …続きを読む
藩主の跡取りをめぐる陰謀に父を謀反人として失った、文四郎少年の成長が、 清流と雑木林、豊かな稲田に囲まれた城下町の、めぐりゆく四季の情景なかで描かれる。 裏切ることのない、友情。 幼なじみのふくとの淡い初恋、その切ない結末。 忍苦の日々のなかで、文四郎を支えた剣の修行。 淡々と静かな筆致で描きだされた、重みのある迫力。 胸いっぱいに …続きを読む
― 感染 ― NorBACとは;カナダ・アメリカ・メキシコが中心となって設立された国際機関。 北アメリカ全域での生物・化学問題に対処するスペシャリスト集団である。 NorBAC調査官のデビッドは、カナダ北部で発症した出血熱の調査に急行する。 病原体の特定に取り組むが、ターゲットウイルスの形態は天然痘、症状は出血熱と いうウイ …続きを読む
不倫相手の家に忍び込んだ希和子は、 寝かされていた赤ん坊を衝動的に連れ去ってしまう。 赤ん坊との4年に及んだ逃亡生活は、小豆島での幸せな生活を最後にピリオドをうつ。 17年後、自分の居場所をつかめないまま成長したその子どもは… たまたま読んだエッセイで、角田光代氏の文章のうまさに惹かれて読んでみました。 関わる人々との間に、様々なか …続きを読む
子どもに向けた物語集。 星新一・干刈あがた・ひこ田中・長新太・安房直子、、、 やや癖のある正統派が並んで、 子どもをオコサマ扱いしていないところに好感が持てた。 漢字はすべて読み仮名がついていて、ふだん本を読まない子にもおすすめ。 安房直子さんの本、昔から好きだったんだよね〜。 「ハンカチの上の花畑」とか。 少しコワくて、しみじみし …続きを読む
女優になりたい・・・高校三年の夏、ようやく芸能界への切符を手に入れた鈴木弘子は、 鳥居水香となった。しかし、弘子を待ち受けていたものは、想像を絶する現実だった。 整形、枕営業、裏切り、虐め。弱小プロダクションに所属する弘子は、役を得るために 手段を選ばなかった。やがて、弘子は芸能界のトップに君臨する女優となるが。。。 新堂氏の本は何 …続きを読む
世事に疎くウダツの上がらない「のつそり」と渾名される大工の十兵衛。 大工としての腕はたつ十兵衛は、感應寺・五重塔建築の話を聞き、 これを自分の手で建てる事ができるならと、寺の朗圓上人に直談判に赴く。 この仕事は、十兵衛の親方で周囲の信頼も篤い源太が請け負う予定だったのだが。 周囲の思惑も、義理も人情も捨てて、ただただ五重塔建設を願う十 …続きを読む
東京郊外の弁当工場。鬱屈した日常を送る夜勤パートの主婦4人。 このうちのひとりが衝動的に夫を絞殺、他の3人が遺体をバラバラにして捨て、証拠を隠滅する。 この事件が、17年前の猟奇殺人犯の奥底に眠る願望を呼び覚ます引き金をひいた… 犯罪シーン以上に暗い気持ちになる、夜勤パートの人々の鬱屈した日常。 出口の見えない生活から逃れようとする …続きを読む
なんの予兆もなく、ある瞬間に視界が真っ白になってしまった男。 原因不明の失明は、またたく間に広がっていった。 この「伝染病」を食い止めるため、失明した人々は、かつての精神病院に強制収用される。 そこで起きる悲惨な事件の数々。 しかし、この「病気」は原因不明のまま、広がり続け、 すべての人々が、乳白色の世界に閉じ込められていく。 登場 …続きを読む
証券会社の財務部長・深田道夫は、父のように慕ってきた社長から、 海外に隠した、社長個人の秘密の資産の管理を委託される。 ところが、間もなく社長は急死。 社長の遺族に対し、誠意をもって、隠し資産の処理を試みようとする深田だが、 10億円もの資産に、次第に人生を狂わされていく。 外資系銀行や証券会社で債権ディーラーを経験してきた著者は、 …続きを読む
続・世界の終わりという名の雑貨店 図書館の棚で見つけて、 あの【世界の終わりという名の雑貨店】の続編があるぞ、と借りてきました。 「魂の双子」である彼女を失ったまま、無為な毎日を送っていた主人公の「僕」は、 彼女からの最後の手紙への返事を、残された力を振り絞って書き上げる。 その手紙の返事を出版社に送ったことがきっかけとなり、「僕」 …続きを読む
最近手にとることがなかった、村上春樹。 短編集の「回転木馬のデッドヒート」 「中国行きのスロウ・ボート 」が好きだったし、 「東京」と「奇譚」の組み合わせにも、面白そうな予感がありました。 でも、これは、うーん… あいまいな気分を淡々と描いて、何か重要なものに到達する、、、 村上ワールドに対する期待はそんな感じですが、これってかなり …続きを読む
ステファニー・プラムは、キュートなイタリア系アメリカ人。 仕事は、『裁判と保釈金をぶっちぎる不届き者を捕まえる、バウンティ・ハンター*』 いっときの間も、じっとしていられない彼女、次から次へと事件に巻き込まれ、 ついには、命を狙われる窮地に追い込まれる! シリーズ10巻目というこの本、ステファニーは毎度、こんな感じだったのでしょう。 …続きを読む
強毒性新型インフルエンザウイルス、日本上陸のシナリオ 国立感染症研究所の研究員による小説仕立ての、 鳥インフルエンザ感染爆発のシュミレーション。 感染に対する事前準備と、認知の徹底の必要性を訴える著者の声が、 行間から、まるで悲鳴のように聞こえてくる… 海外で人→人インフルエンザの感染が拡大したニュースが入ったところで、 子どもの登 …続きを読む
風変わりな双子の少年たちが体験する、戦渦とその終焉。 舞台となる時代も場所も、作中では特定されていないけれど、 おそらく、ナチス占領下のハンガリーの片田舎。(と、後書きにも書かれている) 戦時下の狂気の中で、成長する子どもたち。 結局、私たちが今やっている「教育」や「躾」って、なんなんだろうと考えさせられてしまう。 人として生きるの …続きを読む
これから記すことはすべて事実である。「ホテル・バビロン」なる架空ホテルの1日に 10年分の出来事を凝縮し、罪びとたちを守るために名前を変えた以外は。 現在、某高級ホテルの支配人を務めるA氏に徹底取材し、著者が小説化しています。 登場人物がそれぞれ個性的で、会話の応酬が楽しめます。2006年1月に英国BBCで 「ホテル・バビロン」とい …続きを読む
現在のアフリカが抱える問題を、登場人物ひとりひとりの物語として描いた、 表題作【アメリカにいる、きみ】を含む8編の短編集。 【ここでは女の人がバスを運転する】 この話がとても好き。 アメリカに移住した若い黒人男性が、思い描いていた生活との違いに失望するなかで、 通勤バスの女性運転手に一目ぼれして、少しずつ、今の生活に楽しみを見つけて …続きを読む
強毒性新型インフルエンザウイルス、日本上陸のシナリオ 強毒性新型インフルエンザが発生した時に、どのように日本に拡大していくのか? 米国や英国、カナダといった先進国に比べ、日本の対策は稚拙としか言いようがない。 年金同様、国は本当に国民を守ろうとしているかという不安も抱えた、国立感染症 研究所の現役研究員が、、科学的に検証したシミュレ …続きを読む
嶽本野ばら、続け読み。 【ミシン】での嶽本作品とは、ひと味違うコミカルなストーリー。 映画【下妻物語】は、かなり気に入って3回も見たので、 読んでいると、2人の顔が、深キョンと土屋アンナになってしまう。 それにしても、何故、茨城県下妻市…。 嶽本野ばらは、京都出身なのに、関東の辺境の地を選んだ由縁が知りたい。 下妻市は、「下妻物語」 …続きを読む
どういう経緯でか、嶽本野ばらを読む。 【世界の終わりという名の雑貨店】、表題の【ミシン】 収録。 【世界の終わりという名の雑貨店】は、面白かった。 蕎麦饅頭を食べて死んでしまう、雑貨店の入っている雑居ビルのオーナー。 このオーナーの息子が、蕎麦饅頭の製造元から、ビルを建て替えるお金をもらったことで、 【世界の終わり】雑貨店は終わりを …続きを読む
図書館の予約コーナーで、いつも上位を占めている「重松清」 今まで読んだことがなかったので、図書館の棚にあった【ナイフ】を借りてみました。 「いじめ」をテーマにした短編集。 かなり深刻な内容でリアル。 読んでいて、辛い。 いじめを受けるコ、それを傍観するコ、その親など、いろいろな立場で語られる。 ただ、「いじめている」立場が描かれてい …続きを読む
中学2年生の夏休み、真名子は夏期講習の初日、教室から見えた「庭」に逃げ込む。 「庭」には、白いシーツが、船の帆のようにひるがえっていた。 そこで出会った「ローニンセイ」は、誰も使っていないそのシーツを、 毎日、朝、洗濯板で丁寧に洗い、夕方に無造作に取り込むことを繰り返している。 「教育マニア」で、おにぎりを三角に結べないママ、 いま …続きを読む
先週のニュースで、織田作之助の未発表原稿「六白金星」が 神田の古書店で見つかったというニュースがあった。 織田作之助、読んだばっかり。 なんかタイムリー。 呼ばれましたか… 織田作之助は、戦前から戦後にかけての関西の人。 代表作は、「夫婦善哉」 この文庫にも収録されていました。 ふらふらと、しかし逞しく生きている人を描いている作品が …続きを読む
【夜のピクニック (恩田 陸)】 この本のことは知っていたけれど、あの【MAZE】と同じ作者なのは意外でした。 で、読んでみたというわけです。 「夜のピクニック」では、高校生が、 夜を徹して80kmの道を歩く(そして走る)という全校行事が題材となっていますが、 ぴーΨさんと私の高校では、「金時山」登山っていうのがありました。 下山の …続きを読む



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