花陰音楽大学でチェロを学ぶため、キム・イェニョンはシャインヒルズ花陰に入居した。 そこは女性専用でセキュリティは万全だったが、壁や柱の斡旋の仕方に無駄が多く、 腑に落ちない造りだった。そして、住人たちはまなざしを感じていた。うしろに・・・・。 時に倉阪作品で出会う、チェリストのイェニョン。何をするわけでもなく登場し、その背景も なん …続きを読む
倉阪鬼一郎
江ノ島に詣でた聖域修復師・八神宇鏡は流れてきた水に凶兆を感じ、その淵源を追う。 途中、恋人の行方を探す青年と出会った宇鏡は、首をさかさにすげられた屍体をみつけ、 その霊的テロの呪物に明確な呪いを確信する。時同じくして起こっていた一連の事件も 同じ淵源であると察知した宇鏡は、八百万の神の力を宿し、戦うことを決意する。 【すきま】、 …続きを読む
この鳥居は、必ず右足からまたぐべし。左足からまたぐことを固く禁ず。 本神社の境内には、必ず右足から入るべし。左足から入ることを固く禁ず。 出る場合も、必ず右から出るべし。左足から出ることを固く禁ず。 装束を左前に着たアルバイトの巫女、鳥居を左足からまたいだランナー、左回りで 帰りを急いだ巡回バスの運転手、比陀理町で変死や事故死が続い …続きを読む
ホラー作家・倉阪鬼一郎は、美人編集者・宇野あずさからの依頼で「作者の内部の空洞が 読者に憑依するような作品」の執筆を始めた。そして、自分の小学生時代の記憶が極端に 曖昧であることに気付く。記憶のブランクを追う倉阪は、小学生時代に住み、今やゴースト タウンと化した《伊賀新宇宙ニュータウン》に向かう。まるで、何かに導かれるように・・・・ …続きを読む
表題作を含む13編。倉阪氏2冊目の怪奇短編集。 【活字狂想曲】連載中の92年に出版。 現在、販売の取り扱いなし。 日常の裂け目から怪奇が滲み出す話から、 後半にいたっては裂け目がどんどん広がり、ついには破滅が宇宙を呑み込んでしまう。 シカフのレビューでも書かれていましたが、徹底的に破壊しつくす…、 これが倉阪ワールド? かなりマニアッ …続きを読む
「袋小路と笑わば笑え。これも新本格だ!」 作者のことばより 地名と同じ姓を冠する、名家の四神家が所有する金赤館。 商才めざましく、一代で財を成した花輪家が所有する銀青館。 銀青館に招待された、ミステリー作家の屋形。嵐の夜、銀青館・館主の部屋で 起きた密室殺人と連鎖する不可能殺人。一方、金赤館では凄惨な連続殺人の 幕が切って落とされた …続きを読む
三十路を迎えた紅姫が自ら命を絶ち紅の鳥となった、紅姫伝説の森。 生活を営んでいた紅理教の信者が集団自殺を遂げた、惨劇の森。 その森を裏手に建つ外科と精神科のみの皿沼病院で、精神科病棟に 収容されていた院長の娘・紅が三十歳の誕生日に密室で刺殺される。 彼女の遺した小説は何を語る?奇怪な連続殺人の幕が開いた。 ちゃんと刑事が出てきて捜査 …続きを読む
鳩が来る家/骸列車/片靴/裏面/布/爪/少年/古着/ 蔵煮/黒い手/天使の指/緑陰亭往来/アクアリウム 以上13の短編集。連作でない、倉阪氏の短編集を初めて読みました。 最初は上品なホラー。そして読み進めると、出ました延髄を刺激する内臓系。 「船が復讐に来る」父は狂死した。「船乗りにならないで」母は首を吊った。 母の言葉に反発し、雄 …続きを読む
本書には四つの旋律が流れています。果たしていくつ聴きとれるでしょうか? 旋律が戦慄に変われば幸いです。 ―― 著者のことば ―― 占星術、魔術、騙し絵、鏡、迷宮、愛死、弦楽、堕天使の部屋を擁する館。 彼、彼女、私、僕、探偵の章が入れ替わり、何かが繰り返す館で殺人がおこる。 いやー、こんな仕掛け方ってあるんですねー。倉阪氏には驚 …続きを読む
怪奇作家の長すぎた会社の日々 自らを現実不適応者といいながら、11年間校正者として会社勤めを続けた「暗坂」くんの記録。 駅のホームで昭和歌謡を口ずさんだり、頭の調子が悪くなって職場を凍らせたり、 焼き芋屋の「おいもちゃんだよっ!」にくらくらしたりしながら、日々を送る暗坂くん。 「俺は切れてるんだよ!」の名言も飛び出したりするけれど、 …続きを読む
人里離れたド田舎の大青山村。世界最長の滑り台を目玉にしたテーマパーク “ワンダーランドin大青山” は、集中豪雨と地震によって完成間近の滑り台が 無残に寸断された。一点豪華主義の滑り台を失い、お化け屋敷を最後の砦に、 開園したものの見事に空振り、初日からの大赤字。 それを見ていた、神代の昔から大青山に根づいて久しい老狐。眷属の猫又を …続きを読む
百年の歴史を誇る光鳥印刷は、首の部分が球形になっている【首のない鳥】が社章だ。 校正者の辻堂怜子は極秘文書を担当する事になり、社章に似たバッジを制服に着けるよう 指示を受ける。厳戒体制の下、窓のない部屋で仕事を進めている怜子だが、誰かが上から 覗んでいるような違和感や、同僚や友人の謎の失踪が続き不安に戦く。やがて、失踪した 同僚の残 …続きを読む
江戸指物師・橋上清次が、嫁ぐ娘のために造っていた姫鏡台が仕上がる事はない。 娘は手の届かないところに行ってしまったのだから。。。思い出に浸る日々の慰めは 泪坂の住人達との交流だった。今夜もはじまる“町会”。失意にくれる清次だったが、 留じいの「心でやれば通じる」の言葉に、姫鏡台を再び造りはじめる。 少しでもコメントを書くと、ネタバレ …続きを読む
作家の守渡李里は、限られた時間の中で遺作の執筆に集中していた。にもかかわらず、 同人誌「呪文字」の連載エッセイを引き受けてしまう。何かに憑かれたように連載が進み 最終回を終えた後、体調を崩しながらも守渡は担当編集者と遺作の取材旅行に出る。 宿泊は「呪文字」の責任編集者・十文字氏宅。しかし、それは周到に張られた罠だった。 頁数が少なく …続きを読む
さる変人資産家が建てた非公開のテーマパーク、文字禍(もじか)の館。 所在地などは秘密主義に貫かれ、招待状の届いた者だけが専用車で案内される。 館に赴いたきり消息を絶った者もいるという、恐ろしい噂には事欠かなかった。 雑誌編集者の髀塚(へいづか)は招待を受け、名字は2文字で総画数25画以上、 もしくは1文字で15画以上という、同行者2 …続きを読む
卍卍教殺人事件 ゴーストハンター&黒川君シリーズ四作目であり、館シリーズの三作目です。 凶鳥の伝説が残る信州の山奥、卍卍教の本部が吸血鬼原理主義者の根城であると 送り込んだスパイからの定時連絡が絶えた。ゴーストハンター、黒川君、山田宮司は ミーコ姫や『名づけえぬもの』他、エクソシストグッズを携え本部に乗り込む。 だが、原理主義者達 …続きを読む
巨大アミューズメント施設、ファンタスティック・シティMを中心に連続する通り魔殺人。 無関係な人間を次々と襲い、真相を探ろうとする者までが殺人者となる。彼らの頭には 殺すまで死ぬまで、童謡が鳴り響き続ける。この悪夢を終わらせることが出来るのか? 最初から最後まで殺しっぱなしの、解決も救いも無く読む人を選ぶ作品です。 惨殺シーンが苦手な …続きを読む
事故死した妻・洋子が書いた小説「ブラッド」を自作として発表し、富と名声を得た唐崎。 彼が転居したマンションは、慈善団体が経営母体であり、系列幼稚園も隣接されていた。 盗作者としての良心の呵責、「ブラッド」を凌ぐ作品が書けない葛藤。環境を変えればと思い 転居したが、隣接する幼稚園で起こった園児の失踪や惨殺事件、マンション住人の事故死や …続きを読む
ブルー・ローズ殺人事件 【白い館の惨劇】 に続く、ゴーストハンター&黒川君シリーズ三作目であり、 館シリーズの二作目です。相変わらず、どうまとめていいかわかりません。 顔の溶けた幽霊が目撃される歪で不気味なマンション、ブルー・ローズ。 最初の所有者は失踪し、現在は奇妙な住人ばかりが生息している。 その怪しげなマンションが、人間との …続きを読む
斧による一家惨殺、繰り返されるコピー、度重なるシンクロニシティ 記憶を失った探偵に、事件の真相を解き明かすことが出来るのか? 前日譚 【百鬼譚の夜】 後の二作目です。一作目は図書館に無いのです。 吸血鬼探偵の話と聞いていたので、登場人物紹介の頁で?でしたが、そこは 読み進めれば、謎が解けました。静か?に生きている主人公達と主義を異に …続きを読む
これは、まったく向いていない会社勤めを十一年間続けた、ある現実不適応者の記録である から始まる、著者の「校正者」と「会社員」との間にある埋まらない溝と鬱憤と鬱憤。 シカフ自身、職場で死にそうな程ややこしい書類一式を作成する破目になってしまい、 この本に触発されてブチギレてしまうのではないかと、日々、心配しつつも無事読了。 オススメで …続きを読む
【すきま】 が面白かったので、他の作品も読んでみようと思ったのです。 シリーズ探偵物を読む前に、まずこの前日譚の「限りなく短編集に近い初の長編」を 読んだ方がいいとのオススメがあったので、素直に読んでみました。 しかしショックなことに、シリーズ一作目が図書館にないのを先刻知ったのですが。。。 《 赤い羽根の記憶 》 赤い羽根を恐れ …続きを読む
郊外に一戸建てを購入することにした、間庭夫婦。その中古物件のリフォームは、 何かを根こそぎ変えようとするかのような意志すら感じられるほどだった。 そしてそこには、すきまがあった。 夏なので、ホラーです。 氏の作品は初めて読むのですが、聖域修復師・八神宇鏡。 彼が主役のシリーズものかとも思いましたが、他の登場人物とのからみ具合や あと …続きを読む



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