【残念な日々】ディミトリ・フェルフルスト

残念な日々

ディメトリーは、父親とともにレートフェールデヘム村の祖母の家に住んでいた。
祖母の家には、ほかにも3人の叔父も出戻ってきていた。
しかも4人とも、のんだくれだ。昼から飲みはじめて朝まで呑む。ぐでんぐでんになって次の昼を迎える。

『神が昼と夜をつくり、ぼくらはそこをよたよた歩く。』

ディメトリーがフェルフルスト一家と過ごした日々は目茶苦茶なものだったが、愛情と笑いと詩に満ちていた。

やがてディミトリーの心は、フェルフルスト一家から離れていく。
父親は墓に入り、ディメトリーには息子が生まれる。のんだくれの叔父たちとは違う世界の住人となっていく。
まっとうな生活を手に入れたディメトリーだが、しかし、のんだくれ一家との愛情を断ち切ることはできない。

物語の中で、一見まっとうに見えるロージー叔母の家族や、かつての同級生フランキーもかなり残念だった。
ディメトリーも幸せな日々を手に入れたものの、どこか残念なところがある。
息子の母親とは最初からうまくいかなかったし、大事に思っているはずの息子と過ごす時間は苦痛なのだ。

どの人もこの人も、よたよたと生きている。
思っているような幸福はどこにもないけれど、神様のつくった世界は光に満ちている。

(2011年7月20日読了)

ディミトリ・フェルフルスト

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