【新参者】東野圭吾

新参者
東京下町、人形町の古い商店街、甘酒横丁。
Tシャツにシャツを羽織ったラフないでたちの若い刑事が、聞き込みに回っていた。
飄々とした、およそ刑事らしくない様子だが、細かいことまで鋭く目がきく。
小伝馬町のマンションで起きた殺人事件。残された謎のひとつひとつをていねいに解き明かしていく。

第一章 煎餅屋の娘/第二章 料亭の小僧/第三章 瀬戸物屋の嫁/第四章 時計屋の犬
第五章 洋菓子屋の店員/第六章 翻訳家の友/第七章 清掃屋の社長/第八章 民芸品屋の客/第九章 日本橋の刑事

刑事・加賀恭一郎シリーズのなかの一冊。
マンションで殺された三井峯子も、日本橋署に赴任したばかりの加賀も、この古い町の新参者だ。
三井峯子が残していった謎には、各章に登場する人物や家族がもつ小さな秘密が潜んでいる。
誰かを守るための嘘から、人情の篤さが垣間見える。
本筋の殺人事件の謎解きより、周辺の小さな謎を解いていく部分が面白い。
それぞれの店で働く人たちの活き活きした日常が感じられる。
東野圭吾はさいごに読んだ【秘密】があまり好きになれず、もう読むのをやめようかなと思っていたのだけれど、この本は人の感情がまっすぐに書かれていてとても良かった。
店先に刑事が訪れて、会話を始める… 導入部の話の運び方も上手い。
さすが人気作家。
(2011.7月8日読了)

東野圭吾

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