【武士の家計簿】磯田道史

武士の家計簿
幕末から明治にかけての37年間の武家の家計簿。
しかも加賀藩の御算用者として勤めていた家の記録で、その内容は完璧である。
そこから見えてくる当時の社会状況と歴史の流れを分かりやすく読み解いている。
この家計簿を残した「猪山家」の台所事情は、当初破綻寸前だった。
長引く「江戸詰め」による二重生活、少ない手当。借金はかさみ、数年後には破産することが予想された。猪山家の人々は、莫大な借金を整理、家計を立ち直らせることを決意する。
家の財産目録をつくり、お金になるものは売りはらう。
家計簿をつけ、支出をおさえるべく、生活を見直す。
それが、この家計簿のはじまりであった。
家計簿は、価値観や世の中の状況をダイレクトに反映する。
武家の立場、つきあい、子どもの教育。家計簿をみると、その家族の性格や人間関係まで見えてくる。意外と奥さんとその実家が強かったりとか、その人たちがどんなバランスで生きていたのかが感じられる。
なるほど、これは面白い。
(2010.12月18日読了)

磯田道史

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