【いまだ下山せず!】泉康子

いまだ下山せず!
ードキュメント山岳遭難捜索ー

遭難事件を扱ったもの、3冊目。
前2冊が遭難そのものを扱ったのに対して、この本は3人の登山者が下山していない、という一報から、遺体発見、さらに遭難事故の検証までを追ったドキュメンタリー。

遭難した3人は「のらくろ山岳会」所属のいずれもエキスパート。 冬の槍ヶ岳登頂に向け、入念な準備のもと、年の暮れに山へと入った。
著者は、この「のらくろ山岳会」の登山仲間である。
生存の可能性を信じて、捜索する一週間。 その後、捜索は遺体発見を目的とし、3人の足取りを追うものとなる。 3人はどこに行ってしまったのか。 あらゆる方法を駆使して、当時槍ヶ岳周辺にいた登山者を洗い出し、最後に3人を見たという情報にたどり着く。

冬の北アルプスはおそろしく厳しい。そこに入るのなら、万一の場合、死ぬことも覚悟のうえかとも思う。なら、そこまでして探す必要はあるんだろうか、と疑問もわいてくるが、読んでいる間はそれを考えなかった。 当事者が書いた切実さと迫力が伝わってくる一冊だった。
(2009.10月11日読了)

泉康子

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