【嘘つきアーニャの真っ赤な真実】米原万里

嘘つきアーニャの真っ赤な真実
1960年代、小学3年生から五年間、共産党員の子弟として、プラハのソビエト学校に通った著者。
多感な時期を過ごした級友3人との思い出と、東欧の共産主義政権が崩壊していくなか、ようやくたどり着いた1990年代の3人の消息。

導入のリッツァのエピソードは、いかにもローティーンらしいHネタから始まる。
ありがちなオコサマHネタに興味津々の彼ら、しかしその背景には常に政治の影がつきまとっている。 亡命ギリシャ人の娘リッツァ、ルーマニア政権幹部の富裕層の娘アーニャ、ボスニア・ヘルツェゴビナの最後の大統領の娘ヤスミンカ、国家や政治によって人生を左右されてきた3人の女友達。 嘘つきアーニャに似たタイプの子は、確かに覚えがあるけれど、アーニャの抱える欺瞞には、やはり想像が及ばない。
あまりにも呑気な私が、世界からみると異常なのか、これが平和としてあるべき姿なのか。
この本は、ハングルでも出版されているそうだ。韓国の人が読むと、また違った感想が出てくるのだろうか。 「国家」を意識させられる一冊でした。

ネットで調べてみたら、ヤスミンカのお父さんがいました。
英語版wiki Raif_Dizdarević ご存命とのこと!
(2009.9月5日読了)

米原万里

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