【白の闇】ジョゼ・サラマーゴ

白の闇
なんの予兆もなく、ある瞬間に視界が真っ白になってしまった男。
原因不明の失明は、またたく間に広がっていった。
この「伝染病」を食い止めるため、失明した人々は、かつての精神病院に強制収用される。
そこで起きる悲惨な事件の数々。 しかし、この「病気」は原因不明のまま、広がり続け、
すべての人々が、乳白色の世界に閉じ込められていく。

登場人物たちの名前は、いっさい出てこない。
医者(眼科医)、医者の妻、最初に失明した男、その妻、サングラスの少女、黒い眼帯の老人、
斜視の少年、そして、涙の犬。
医者の妻だけが、視力を失うことがなく、この物語の主役となっている。
彼女のあとを追う「涙の犬」は、わずかに残る人間性の象徴のようだ。
混乱した人々が理性を捨てて生きていく凄絶な世界が、圧倒的な想像力で描かれ、
活字を追っているにも関わらず、自分の目も見えなくなった気さえしてくる。
「ここから出してくれ〜」と叫びだしそうだった。

ノーベル文学賞受賞者・ポルトガルの作家、サラマーゴの作品。
映画化された「ブラインドネス」は今月中旬から公開。
でも、画像を見るとずいぶんキレイに撮っている。原作の世界はもっと凄惨でした。
(2008.11月9日読了)

ジョゼ・サラマーゴ

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コメント&トラックバック
  1. シカフ  

    大阪から帰ってきたよ〜。ネギ焼き美味しかった。串揚げも金龍ラーメンも。
    「ブラインドネス」も「白の闇」も、先を越されたかぁ。
    映画は行けそうもないけれど、本は予約中。早く読みたいなぁ。

  2. ボッコンチーノ  

    映画もまだ観ていないけど、どうやら本の方が面白そう!
    映画は意外と評判がよろしくないようで・・・
    迷った末、「トロピックサンダー」を観ましたV
    ちょっとえげつないブラックユーモア全開で、笑ったぁ〜〜〜

  3. ボッコンチーノ  

    シカフ、おかえり〜^^
    またまた、ウマいもん、食べまくってきたのね!
    今度、荷物持ちでお供いたしますっ!

  4. シカフ  

    ボッコンチーノ、ただいま〜
    ウマいもん食べてきたけど、一番オイシーのはボッコンチーノさまのお料理ざます
    「トロピックサンダー」面白そう。えげつないブラックユーモア、大好物かも

  5. たこΩ  

    シカフ、出張お疲れさま! 毎度の美味いもの巡り、うらやましい! ネギ焼き、本場の食べてみたいなー。
    「ブラインドネス」映画見てないのよ。宣伝用の画像をみただけなの…
    ボッコンチーノさん、そーかー、映画の方は評判いまひとつなのか…。
    やはり映像化は難しいのね… どうしてもパニック映画になっちゃうんだろうなあ。
    小説の方は、行間から文学の香りが漂います。カフカの「変身」に似た感じです。

  6. ありびり  

    シカフ、おかえり〜。
    ねぎ焼きかぁ。。。いいなぁ。
    これってジュリアン・ムーアの映画のことね?
    映画観たかったけど、本のほうが面白そうだねぇ。。。

  7. たこΩ  

    ありびりさん、こんにちは!
    ねぎ焼き、いいよねぇ。ビール追加で!
    映画も、人種を特定しないなど原作の持ち味に考慮しているらしいけれど、やっぱり原作通りには撮影できなかったんだなと、予告のあんまり汚れていない街路を見て、思いました。
    原作は凄絶です。誰もが失明してしまったら、こうなるしかないんだろうなー。

  8. シカフ  

    ありびりさん、ただいま〜。ねぎ焼きとビール、最高っす。
    そっか、見ていなかったのか>たこΩ<ブラインドネス

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